アマゾン王蓮(Victoria amazonica)をご存知ですか?一言で言うと、「見たら絶対に忘れられない、地球上で最も規格外の水生植物」です。あなたも植物園やテレビで、巨大な葉っぱが池に浮かんでいる様子を見たことがあるかもしれませんね。私は初めて実物を目にした時、あまりの迫力に「これ、本当に同じ地球上の植物?」と疑いました。この記事では、そんなアマゾン王蓮の驚きの生態や育て方のポイント、よくある誤解を、園芸初心者の方にもわかりやすく解説していきます。特に「葉っぱの直径が2メートルを超える」「花がたった2晩だけ咲く」「人を乗せられるほどの強度がある」という3つの特徴は、あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?最後まで読めば、アマゾン王蓮の魅力にきっと引き込まれますよ。
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- 1、アマゾン王蓮(Victoria amazonica)とは?
- 2、なぜ「ビクトリア」という名前なのか?
- 3、アマゾン王蓮の開花の秘密
- 4、アマゾン王蓮の栽培条件
- 5、アマゾン王蓮と日本でよく見る睡蓮の違い
- 6、アマゾン王蓮にまつわる面白い雑学
- 7、アマゾン王蓮の育て方に関するよくある誤解
- 8、アマゾン王蓮の生態系における役割
- 9、アマゾン王蓮の文化的影響
- 10、アマゾン王蓮とよく似た植物
- 11、アマゾン王蓮を観賞できる場所
- 12、FAQs
アマゾン王蓮(Victoria amazonica)とは?
葉っぱのサイズが想像を超えている
この植物、本当にびっくりするんですよ。葉っぱの直径がなんと約2メートルにもなるんです。身長180センチの人が横に寝転んでも、余裕で乗っかっていられるサイズ。しかも葉っぱの縁が立ち上がっていて、まるで浅い器みたいな形をしています。
私が初めて植物園で実物を見たとき、あまりの大きさにしばらく言葉が出ませんでした。この葉っぱは水面にプカプカ浮かんでいるんですが、裏側にはスポンジ状の丈夫な葉脈がぎっしり詰まっていて、その構造で全体を支えているんです。さらに驚くべきことに、葉の裏には鋭いトゲがびっしり生えています。これは魚に葉っぱをかじられないための防御機能だと言われています。この葉っぱを支える茎は、なんと水中を7メートル以上も伸びて、川や湖の底にガッチリ固定されています。
葉っぱの構造と仕組み
なんでこんなに巨大な葉っぱを作るんでしょうね?理由は意外とシンプルです。日光を少しでも多く浴びるためです。アマゾンの川の水面には他の植物もたくさん浮かんでいるので、少しでも広い面積を確保しないと光合成で負けてしまいます。
この葉っぱの構造をもう少し詳しく説明すると、葉脈の間に空気の層がたっぷり入っていて、それが浮力の源になっています。直径2メートルの葉っぱ一枚で、体重30キロぐらいの子どもなら楽に乗せられると言われています。実際にイギリスのキューガーデンでは、スタッフが葉っぱの上に立つデモンストレーションをやっていて、それがYouTubeで話題になったこともあります。あなたも一度は見たことがあるんじゃないでしょうか?ただ、自己流でやるのは危険なので、絶対に真似しないでくださいね。
なぜ「ビクトリア」という名前なのか?
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原産地は南米なのにイギリスの女王の名前
これ、知ってますか?アマゾン王蓮の原産地はボリビアからガイアナにかけての南アメリカ地域です。それなのに、なぜか名前はイギリスの女王にちなんでいます。これは1837年、ビクトリア女王が即位した年に命名されました。
当時のイギリスは「ビクトリア朝時代」と呼ばれる絶頂期で、世界中から珍しい植物を集めて栽培するのが大変なブームでした。アマゾン王蓮もそのブームに乗ってイギリスに持ち込まれ、王室や貴族の温室で育てられるようになりました。この花を初めてヨーロッパで開花させたのは、あの有名なキューガーデンです。彼らはこの植物のために特別に大きな温室を作り、水温や湿度をアマゾンの環境に合わせて完璧に調整しました。今でも世界中の植物園で見られるのは、この時代の園芸技術の発展のおかげです。本当にすごい話だと思いませんか?
ビクトリア朝時代の植物熱狂
当時のイギリス貴族たちは、ちょっとした植物収集の競争を繰り広げていました。「誰が一番珍しい花を咲かせるか」がステータスシンボルだったんです。アマゾン王蓮はその中でも最高級のコレクションアイテムでした。
この熱狂ぶりは本当に半端じゃなかったんですよ。例えば、ある貴族はアマゾン王蓮の種を入手するためだけに探検隊を南米に派遣したという記録が残っています。そして、この花を咲かせた時には祝賀パーティーを開き、招待客の前で葉っぱの上に子どもを乗せるパフォーマンスをやったそうです。今で言えば、インスタ映えする写真を撮るために、ありえない場所に旅行に行くような感覚に近いかもしれません。「人がまだ見たことのないものを見たい」という欲求は、時代を超えて変わらないんだなと感じます。
アマゾン王蓮の開花の秘密
たった2晩だけのドラマチックな花
アマゾン王蓮の花は、夜にだけ開いて、たった2日間しか咲きません。しかも花のサイズは直径30センチ以上の大輪で、まるで夕食の大皿を思い浮かべてください。こんな短期間でなぜこんな派手な花を咲かせるのか——その理由は、とてもユニークな生態にあります。
1日目の夜、花は純白で甘いパイナップルのような香りを放ちます。同時に花自体が体温を約10度も上げるんです。この熱と香りで、コガネムシの一種(スカラベビートル)をおびき寄せます。ちなみにこのコガネムシ、熱を感知して飛んでくるんですね。まるで暖かいランプに虫が集まるのと同じ原理です。ところが、この時点では花はまだ「メス」の状態で、受粉を受け付ける準備ができているだけなんです。このあたりの計算された戦略が、本当にすごいですよね。
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原産地は南米なのにイギリスの女王の名前
ここからが本当に面白いんです。夜が明ける頃、花びらが閉じてコガネムシを花の中に閉じ込めてしまいます。コガネムシは昼間は花の中で過ごすしかありません。この間に花は「メス」から「オス」に性転換して、花粉を作り始めます。花びらも白から次第にピンク色に変わっていきます。
そして2日目の夜、花びらが再び開きます。今度は閉じ込められていたコガネムシが、体中にたっぷり花粉をつけて飛び出します。するとそのコガネムシが、近くで1日目の夜を迎えている別のアマゾン王蓮の花に飛んでいき、花粉を届ける——というわけです。これってまさに自然界の完全犯罪計画ですよね。わざわざ昆虫を「拘束」して、確実に受粉させるための仕組みを作っているんです。あなたも「こんな戦略、人間が考えたの?」と思いませんか?実は人間が考えたのではなく、何百万年もの進化の結果、こうなったんです。自然の力って本当に恐ろしいほど賢いです。
アマゾン王蓮の栽培条件
必要な環境と設備
家庭で育てるのは正直言ってかなり難しいです。だって、熱帯の巨大な池が必要ですからね。でも、もしチャレンジするなら知っておくべきポイントがあります。最低限必要なのは水深60センチ以上、水温25度から30度の環境です。さらに日照時間は1日最低6時間、できれば直射日光が当たる場所が理想です。
私の知人の園芸愛好家が、ビニールハウスで直径1メートルまで育てたことがあります。彼が一番苦労したのは水温管理だと言っていました。夏場は日光で十分温まるんですが、日本の夜間はアマゾンより冷えるので、ヒーターで水温を一定に保つ必要があるんです。さらに水質も重要で、pH6.5から7.5の弱酸性から中性をキープしなければなりません。肥料は睡蓮専用の固形肥料を月に1回、根元に埋め込むのが基本です。ただ、どんなに気をつけても、室内の水槽では絶対に限界があります。どうしても育てたいなら、植物園で働くか、大きな池のある温室を持っている人だけの特権かもしれませんね。
越冬と植え替えのポイント
日本の寒い冬を越すには、どうしても室内への取り込みが必要です。アマゾン王蓮は熱帯植物なので、水温が15度を下回ると枯れてしまいます。秋になったら、種を採取して翌年に備えるのが現実的な方法です。
種から育てる場合は、まず25度以上のぬるま湯に種を24時間浸してから、小さな鉢に浅くまきます。発芽には2週間から3週間かかるので、気長に待つ必要があります。そして本葉が3枚から4枚出たら、直径30センチ以上の大きめの鉢に植え替えます。この時に根を傷つけないように注意してください。根っこは非常にデリケートで、一度傷むと回復が難しいんです。私の友人は、植え替えの時にうっかり根を切ってしまい、そのまま枯らせてしまいました。それからは「触るな、動かすな、そっとしろ」が彼のモットーになっています。
アマゾン王蓮と日本でよく見る睡蓮の違い
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原産地は南米なのにイギリスの女王の名前
よく混同されるんですが、アマゾン王蓮と普通の睡蓮は全くの別物です。ここで一度、違いを表にまとめてみましょう。
| 項目 | アマゾン王蓮 | 一般的な睡蓮(ヒツジグサなど) |
|---|---|---|
| 葉の直径 | 約1.5〜2メートル | 約10〜30センチ |
| 花の直径 | 約25〜40センチ | 約5〜15センチ |
| 葉の特徴 | 縁が立ち上がり、裏にトゲ | 平らでトゲなし |
| 開花期間 | 2日間のみ(夜間開花) | 3〜5日間(昼間開花種が多い) |
| 香り | パイナップル様の強い香り | ほとんど無香か微香 |
| 自生地 | 南米アマゾン川流域 | 日本を含む世界各地 |
この表を見れば一目瞭然ですよね。アマゾン王蓮は文字通り「規格外」の植物です。日本で見られる温帯性の睡蓮(ヒツジグサ)は、葉っぱがせいぜい手のひらサイズで、花も小ぶりで可愛らしい印象です。一方、アマゾン王蓮は「どーん」と存在感を主張するタイプ。花のサイズも葉っぱも全てが規格外で、同じ「睡蓮」という名前がついていますが、別の惑星の植物みたいな迫力があります。
アマゾン王蓮にまつわる面白い雑学
葉っぱの上に人が乗れるって本当?
本当です。ただし体重が軽い子どもなら、という条件付きですが。イギリスのキューガーデンでは、重さ約45キロまでの人が乗れるという公式記録があります。実際に葉っぱの上に板を敷いて、その上に立つイベントをやっているんです。
ただし、自分で試すのは絶対にやめてください。この葉っぱ、見た目以上にバランスが難しいんです。うっかり葉っぱの端っこに体重をかけると、水が入ってきて一気に沈みます。私もテレビで見ただけですが、スタッフの人が慎重に体重を分散させながら乗っているのを見て、「プロでも緊張するんだな」と思いました。自然のものに無理をさせるのは禁物です。あなたももし植物園で見かけたら、ぜひ目で楽しんでください。
ギネス記録と世界最大の睡蓮
アマゾン王蓮は「世界最大の睡蓮」としてギネスブックにも載っています。記録によると、葉っぱの最大直径は約3メートルに達した個体もあるそうです。これはもう、池の中に円形のテーブルが浮かんでいるようなものですよね。
この記録は、もちろん特別な環境で育てられたものですが、それでも信じられないサイズです。実はビクトリア属には3つの品種があって、アマゾン王蓮(Victoria amazonica)の他に、パラグアイ原産のビクトリア・クルジアナ(Victoria cruziana)、そしてその交雑種のビクトリア・ロンゴ(Victoria longwood)があります。この中でもアマゾン王蓮が最も葉っぱが大きくなると言われています。ただし、花のサイズで言えばクルジアナの方が大きいという説もあって、専門家の間でも「どちらが本当に最大か」で議論になったこともあるんです。まあ、どっちにしても私たち一般人にとっては、どちらも十分すぎるほど巨大ですよね。
アマゾン王蓮の育て方に関するよくある誤解
「家庭のメダカ鉢でも育てられる」はウソ
これは本当に多い誤解なんです。インターネットで「睡蓮 育て方」と検索すると、よく睡蓮鉢でメダカを飼いながら育てる方法が出てきます。でもあれは全て温帯性の小型睡蓮の話であって、アマゾン王蓮には全く当てはまりません。アマゾン王蓮の葉っぱ一枚で、普通の睡蓮鉢がすっぽり隠れてしまいますからね。
私も園芸初心者の頃、「大きな睡蓮を育てたい!」と思って、ホームセンターで見つけた小さな鉢に種をまいたことがあります。結果はもちろん悲惨でした。発芽まではうまくいったんですが、本葉が出た瞬間に鉢が小さすぎて、根っこがグルグル巻きになってしまいました。結局、近所の植物園に相談して引き取ってもらいました。「大きくなる植物には広い場所が必要」という当たり前のことを、身をもって学びました。あなたももし育てるなら、最初から広い場所を確保してくださいね。
「肥料をたくさんあげれば大きく育つ」も間違い
確かに肥料は必要ですが、過剰な施肥は逆効果です。特に窒素過多になると葉っぱだけが異常に柔らかくなって、病気にかかりやすくなります。私が知っている園芸家は、「肥料はケチるくらいでちょうどいい」と言っていました。
具体的な目安としては、月に1回、睡蓮専用の固形肥料を1〜2個、根元の近くに埋め込むだけで十分です。それ以上与えると、水中の藻が大繁殖して水質が悪化し、逆に王蓮の生育を阻害します。これは「育てようとしすぎて失敗する」典型的なパターンです。植物は人間の過剰な愛情に応えてくれません。むしろ「放置しすぎず、でも構いすぎず」の距離感が大切なんです。人間関係と同じですね。
アマゾン王蓮の生態系における役割
アマゾン川の生態系の一部
この巨大な植物、じつはアマゾンの生態系で重要な役割を果たしているんです。水面を覆う葉っぱは、魚やカメにとって最高の隠れ家になります。特に稚魚が捕食者から逃げる場所として、この葉っぱは欠かせない存在です。
私が驚いたのは、この葉っぱが水面の温度を調節する効果もあることです。アマゾンの強い日差しで水温が上がりすぎると、魚が酸欠になります。でも王蓮の葉っぱが広がっている場所では、日陰ができて水温が下がるんです。ある研究によると、葉っぱの下の水温は、直射日光が当たる場所より約3〜5度も低いというデータがあります。さらに葉っぱの裏側に生えたトゲには、小さな藻や微生物がくっついて、それを食べる小魚が集まります。つまり一枚の葉っぱがミニチュアの生態系を作り出しているんです。あなたも「たかが葉っぱ」と思っていましたか?実は川全体のバランスを支える、すごい存在なんです。
他の生物との関係
アマゾン王蓮は、特定のコガネムシと絶妙な共生関係を築いています。開花の仕組みで説明した通り、この植物は完全にその昆虫に依存しているんです。もしコガネムシがいなくなったら、王蓮も絶滅してしまうかもしれません。
でも、この関係は王蓮だけのものではありません。例えばホオジロカイマン(小型のワニ)が、この葉っぱの上に乗って日光浴をしている姿がよく目撃されています。葉っぱはカイマンの体重を支えられるほど頑丈で、しかも水面から少し浮いているので、水中の捕食者から安全なんです。またカピバラと呼ばれる大きなげっ歯類が、葉っぱをかじって食べることもあります。栄養価は低いけど、乾季に食べ物が少ない時の貴重な食料源になるそうです。このように考えると、アマゾン王蓮は単なる観賞植物ではなく、アマゾンの生態系の要と言っても過言ではありません。あなたがもしアマゾンに行く機会があれば、ぜひ川の上からこの葉っぱの行列を見てみてください。水面を埋め尽くす光景は、本当に圧巻です。
アマゾン王蓮の文化的影響
アートとデザインへの影響
この植物の美しさは、多くの芸術家を魅了してきました。特に19世紀のイギリスの画家たちが、この植物をテーマにした作品をたくさん残しています。ジョセフ・パクストンという建築家は、この葉っぱの構造からヒントを得て、クリスタルパレスという巨大なガラス温室を設計したんです。
その話、もっと詳しく説明しますね。パクストンは王蓮の葉っぱの裏側にある、放射状に伸びる葉脈の構造に注目しました。この葉脈は、軽量でありながら驚くほど強度が高いんです。彼はこの構造を模倣して、鉄骨とガラスで作られたクリスタルパレスの屋根を設計しました。結果的に、この建物は1851年のロンドン万国博覧会のシンボルになり、後の建築に大きな影響を与えました。つまり、あなたが今見る近代的なガラス建築のルーツの一つに、アマゾン王蓮があるんです。他にも、ファッションデザイナーがこの花の形をドレスに取り入れたり、インテリアデザインで葉っぱの模様をモチーフにしたりと、その影響は想像以上に広範囲です。あなたもどこかで、この植物にインスパイアされたデザインを見たことがあるかもしれません。
現代の園芸ブームと王蓮
最近では、SNSで王蓮の写真がバズることがよくあります。特に花が開いた瞬間のタイムラプス動画が、何百万回も再生されるんです。そのドラマチックな変化に、多くの人が魅了されています。
ただし、このブームにはちょっとした問題もあります。「育ててみたい」という人が増えすぎて、限られた植物園の種が不足するというケースが出てきているんです。ある植物園のスタッフが言っていましたが、「問い合わせの電話が鳴りやまない。みんな家で育てられると思っている」と。実際、王蓮の種はオンラインで購入できますが、発芽率が低く、育てる環境を整えるのが難しいので、初心者にはおすすめできません。もしどうしても育てたいなら、まずは地域の植物園に連絡して、ボランティアとして参加するのが一番現実的です。私もそうやって知識を身につけました。あなたも植物園の裏側を見るチャンスかもしれませんよ。
アマゾン王蓮とよく似た植物
ビクトリア・クルジアナとの違い
先ほど、ビクトリア属には3つの品種があると話しました。特にビクトリア・クルジアナ(Victoria cruziana)は、アマゾン王蓮とよく間違われます。じつはこの2つ、素人にはほとんど見分けがつかないんです。
でも、専門家はいくつかのポイントで区別します。まず葉っぱの縁の立ち上がり方が違います。アマゾン王蓮は縁が高く立ち上がるのに対し、クルジアナはやや低いんです。また花の色も、アマゾン王蓮が白からピンクに変わるのに対して、クルジアナは最初からピンクがかっていることが多いです。さらに生育環境にも違いがあって、クルジアナの方がやや低温に強く、気温が20度前後でも育つと言われています。日本で植物園に展示されている王蓮の多くは、実はこのクルジアナだったりします。あなたが前に見た「王蓮」も、クルジアナかもしれません。次に植物園に行ったら、ぜひ解説板をチェックしてみてください。
ロンゴイカリス・ロンゴ(交雑種)の特徴
さらに、ビクトリア・ロンゴ(Victoria longwood)という交雑種も存在します。この品種は、アマゾン王蓮とクルジアナを掛け合わせて作られたもので、両方の良いところを取ったような特徴を持っています。
具体的には、花のサイズが両親よりも大きくなる傾向があります。記録によると、花の直径が約35〜45センチに達した個体もあるそうです。また葉っぱの直径も2メートルを超えることがあり、非常に育てやすい品種として知られています。ただし、この品種は人工的に作られたハイブリッドなので、自然のアマゾン川では見られません。主に植物園や研究機関で栽培されています。私の知り合いの園芸家が言うには、「ロンゴは育てやすさと美しさのバランスが最高。初心者にもおすすめできる数少ない王蓮だ」とのこと。もしあなたが王蓮栽培に挑戦するなら、この品種から始めるのが現実的かもしれません。
アマゾン王蓮を観賞できる場所
日本国内の植物園リスト
あなたも「実物を見てみたい」と思いませんか?実は日本国内でも、いくつかの植物園でアマゾン王蓮を観賞できます。特に夏から秋にかけての開花時期がベストシーズンです。
代表的な場所を挙げると、東京都の神代植物公園や大阪府の咲くやこの花館、愛知県の名古屋市東山植物園などがあります。これらの施設では、毎年7月から9月にかけて、王蓮の花が咲くイベントを開催しています。特に夜間開花のタイミングに合わせた「ナイトツアー」を実施している植物園もあって、その場合、花が開く瞬間を間近で見られます。私は一度、そのツアーに参加したことがありますが、夕方から徐々に花びらが動き出す様子に、時間を忘れて見入ってしまいました。また、キューガーデンほどではないですが、日本の植物園でも葉っぱの上に板を敷いて乗るデモンストレーションをやることがあります。ただし、期間限定で事前予約が必要な場合が多いので、公式サイトで確認してから行くようにしてください。
海外の有名な栽培地
もし海外旅行の機会があれば、ぜひイギリスのキューガーデンを訪れてみてください。ここは世界で初めてアマゾン王蓮を開花させた場所で、今でも専用の温室で栽培されています。
キューガーデンの王蓮は、特別に設計された「ウォーターリリー温室」で育てられています。この温室は、水温を常に28度に保ち、湿度も80%以上に調整しているんです。しかも、葉っぱの上に乗るイベントが定期的に行われていて、世界中から観光客が集まります。他にも、ブラジルのマナウスにあるアマゾン博物館では、野生の王蓮をボートから見学できるツアーがあります。アマゾン川の支流に群生する姿は、言葉を失うほどの迫力です。私の友人が行った時の話では、葉っぱが川の幅いっぱいに広がっていて、ボートが進めなくなる場所もあったそうです。あなたもいつか、本場のアマゾンでこの植物を見る日が来るかもしれませんね。その時は、ぜひ安全に気をつけて楽しんでください。
E.g. :オオオニバスの育て方・栽培方法 - PictureThis
【水生植物】 オオオニバスの種 5粒入り | 杜若園芸WEBショップ
オオオニバス類の栽培について
禁断のウォーターガーデニング・オオオニバスがやってきた!
オオオニバス | 広島市植物公園
FAQs
Q: アマゾン王蓮の葉っぱ、本当に2メートルもあるんですか?うちの小さな池では育てられませんか?
A: はい、本当に2メートル近くになります。私も初めて植物園で実物を見た時、あまりの大きさに言葉を失いました。ただ、残念ながら普通の家庭用の小さな池ではほぼ不可能です。アマゾン王蓮は、水深60センチ以上、水温25度から30度、そして最低でも1日6時間以上の直射日光が必要です。さらに葉っぱが広がるスペースも必要で、直径2メートルの葉っぱが一枚あるだけで、小さな池はすぐにいっぱいになります。私の友人がビニールハウスで挑戦しましたが、水温管理にヒーターが必要で、電気代が月に何万円もかかったと言っていました。どうしても育てたいなら、植物園で働くか、大きな温室付きの庭を持っている人だけの特権かもしれませんね。でも、植物園で見るだけでも十分感動しますよ。
Q: なぜアマゾン王蓮は「ビクトリア」という名前なんですか?原産地は南米ですよね?
A: その通り、原産地は南米のアマゾン川流域ですが、名前はイギリスのビクトリア女王にちなんで1837年に命名されました。当時はビクトリア朝時代のまっただ中で、イギリス貴族の間で世界中から珍しい植物を集めるのが大ブームだったんです。アマゾン王蓮もそのブームに乗ってイギリスに持ち込まれ、キューガーデンが初めてヨーロッパで開花させることに成功しました。この植物を咲かせるために、特別に大きな温室を作り、水温や湿度をアマゾンの環境に完璧に合わせたそうです。今で言えば、インスタ映えする写真を撮るために、未知のジャングルに探検に行くような感覚だったんでしょうね。当時の貴族たちは「誰が一番珍しい花を咲かせるか」で競い合っていて、アマゾン王蓮は最高級のコレクションアイテムだったんです。
Q: アマゾン王蓮の花はどうやって受粉するんですか?たった2日間しか咲かないって本当ですか?
A: 本当です。たった2晩だけのドラマチックな生態なんです。1日目の夜、花は純白でパイナップルのような甘い香りを放ち、さらに体温を約10度も上げて、スカラベビートルというコガネムシをおびき寄せます。この時点では花は「メス」の状態で、受粉を受け付ける準備ができているだけです。ところが夜が明けると花びらが閉じて、コガネムシを花の中に閉じ込めてしまいます。その間に花は「メス」から「オス」に性転換して花粉を作り始め、花びらも白からピンク色に変わります。そして2日目の夜、花びらが再び開き、体中に花粉をつけたコガネムシが飛び出し、別のアマゾン王蓮の花に花粉を運びます。まるで自然界の完全犯罪計画ですよね。わざわざ昆虫を「拘束」して確実に受粉させるなんて、何百万年もの進化の結果とはいえ、本当に驚きです。
Q: アマゾン王蓮と普通の睡蓮の違いは何ですか?同じように育てられると思っていました。
A: よくある誤解なんですが、全くの別物です。まずサイズが桁違いで、アマゾン王蓮の葉っぱの直径は約1.5〜2メートルなのに対し、日本の温帯性睡蓮(ヒツジグサなど)はせいぜい10〜30センチです。花もアマゾン王蓮は直径25〜40センチの大輪で夜に開花しますが、普通の睡蓮は昼間に開花する種が多く、サイズも小ぶりです。一番の特徴は、アマゾン王蓮の葉っぱの縁が立ち上がっていて、裏側にトゲが生えていること。これは魚に葉っぱをかじられないための防御機能です。また、アマゾン王蓮の花はパイナップル様の強い香りを放ちますが、普通の睡蓮はほとんど無香か微香です。ですから、「家庭の睡蓮鉢で育てられる」という情報は、全て温帯性の小型睡蓮の話であって、アマゾン王蓮には全く当てはまりません。私も初心者の頃、同じように考えて小さな鉢に種をまいて失敗しました。大きくなる植物には、それに見合った広い場所が必要なんです。
Q: アマゾン王蓮の葉っぱの上に、本当に人が乗れるんですか?危険じゃないですか?
A: 本当に乗れますが、あくまで体重が軽い子どもや小柄な大人までで、目安は約45キロまでです。イギリスのキューガーデンでは、実際に葉っぱの上に板を敷いてスタッフが立つデモンストレーションをやっていて、YouTubeで話題になりました。ただし、自分で試すのは絶対にやめてください。この葉っぱは、見た目以上にバランスが難しいんです。うっかり葉っぱの端っこに体重をかけると、水が入ってきて一気に沈みます。また、葉っぱの裏側には鋭いトゲがびっしり生えているので、素足で乗るとケガをする可能性もあります。実際にキューガーデンのスタッフでさえ、慎重に体重を分散させながら乗っているのを見て、「プロでも緊張するんだな」と感じました。自然のものに無理をさせるのは禁物です。あなたももし植物園で見かけたら、ぜひ目で楽しんで、写真に収めるのが一番ですよ。
